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平成19年第4回定例会
◯7番中田靖人君) 7番、新自民中田靖人であります。一般質問に入る前に、一言述べさせていただきます。
  11月12日未明に発生いたしました大雨災害によりまして災害に遭われました市民の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。深夜未明から出動していただいた関係各機関の皆様には心より感謝申し上げます。今議会でも災害時の市の取り組みに対する議論はなされておりますけれども、突発的な災害であったとはいえ、市民生活に不安を与えてしまったということ、このことをしっかりと教訓として、これからの危機管理に取り組んでいただきたいと思います。私も微力ながら、地域の要望を受けて市政に反映させていけるように努力してまいります。
  それでは、一般質問に入ります。
  まずは教育行政に関してであります。
  財団法人日本青少年研究所というところが発表した「高校生の意欲に関する調査」というデータがございます。このデータの中で大変興味深いデータがございました。日本、アメリカ、中国、韓国、これらの国の高校生を対象としたものであります。偉くなりたいかとの質問に、なりたいと答えた生徒の割合は、アメリカが22.3%、韓国が22.9%、これに対し中国が34.4%であります。一方、日本はというと、わずかに8%です。なぜ日本の若者は成功したいという意欲がなくなってしまったのでしょうか。偉くなっても生活は大して変わらないのに、やたらと面倒なことが多くなると考えているようであります。大変残念な結果であります。
  昨今、格差社会という言葉をよく耳にします。この格差社会、ちまたでは格差を解消するべきだというふうな風潮になっておりますが、しかし、私たちが生きているこの社会の中では、私は格差は欠かせないと思っております。スポーツでも格差はございます。だからこそ、アスリートというのは上を目指して日々のトレーニングをするわけであります。美しさの格差もありますし、芸術でも格差はあります。賃金や資産にも格差があるからこそ、それをばねとして、人間というものは努力をするのだと思います。コーネル大学のロバート・フランク教授は、格差がなければ勤労するモチベーションはないと言っています。まさしくそのとおりだと思います。国家レベルでもそれを証明した国があることは、歴史を見ればわかります。格差を否定する制度のもとで、得をするのは頑張らない人だけです。頑張ればその対価がきちんと得られる、こういった社会をつくっていかなくてはなりません。勉強するにしても、そして仕事をするにしてもモチベーションが上がらなくなってしまいます。
  そして、もう1つ、社会流動性が高い、こういった社会でなくてはなりません。社会流動性とは、富裕層、それからその下に貧困層と、この2段構えにしたときに、富裕層から貧困層に落ちる、貧困層から富裕層に上がる、こういったことができる。こういった流動性があることを社会流動性が高いというふうに言いますが、この流動性が高いほどチャンスがある社会であると言えると思います。
  近年、日本は構造改革を進め、制度疲労を起こしたシステムの再構築を図ってまいりました。規制緩和や民営化、そして効率化を進めることで経済成長率も上昇してきております。ビジネスチャンスも多くなってまいりました。未来の子どもたちにチャンスを物にさせるためにも、しっかりとした教育をしていかなくてはなりません。日本は、先進諸国の中でも社会流動性も、そして教育の平等でも標準以上を示しております。未来を担う子どもたちに将来の自分のビジョンを明確に持たせて、その夢に向かってしっかりとした歩みをさせていくことが我々の役目であります。
  子どもたちの将来の職業意識を啓発する教育プログラムに、キャリア教育というものがございます。このプログラムは、体感的に職業を選択させ、具体的に自分の将来の職業像を子どもたちにみずから考えさせるといったプログラムであります。
  先ごろ青森県は、子どもたちのキャリア教育をより効果的に展開するためのネットワークをつくりました。関係機関によるキャリア教育に関する情報の交流を目的とした全県レベルのネットワークであります。「あおもりキャリア教育プラットホーム」と称して、加盟を募っております。青森県内の企業にも呼びかけて、さまざまなつながりを構築して協力体制を形成していこうというものであります。キャリア教育の推進を、まずは、県は企画政策部が中心となって動き始めました。そして、私が所属している社団法人青森青年会議所で、県の企画政策部の方を招いて勉強会を開催いたしました。そして、県外の、青森県以外のキャリア教育専門のNPO法人を招いて、モデル的に青森市内の中学校で実施いたしております。実際、私も子どもたちと一緒にこのプログラムを体験したのですが、ゲーム感覚で遊びながら、子どもたちが自然と自分たちの将来像について考えることができる、こういったプログラムに仕上がっておりました。楽しみながら自分の将来像を描くことのできるすぐれたプログラムであると感じました。
  子どもたちに明確な将来像をみずからの力でイメージさせて、早い段階から職業意識を持たせていくことが、昨今問題になっているニートとか無気力と言われるような若者の発生を食いとめる、そういった教育となっていくと思います。
  そこでお伺いいたします。
  本市の小・中学校におけるキャリア教育の取り組みについて、現状と将来の展望についてお知らせいただきたいと思います。
  次に、観光行政に関してであります。
  先ほども格差についてのお話はさせていただきましたが、地域間格差というものもございます。地方の自立が求められて久しくなりますが、その一方で、大都市圏と地方との格差は既に放置できない程度にまで拡大してきております。12月3日の新聞に、都市から地方へ4000億円の税の再配分をするといった旨の報道がなされておりました。私は、これは一時的なガス抜きであると思っております。根本の解決にはなりません。地方が自立を目指すというのにはほど遠いという現状には変わりはありません。政府は将来的な国の形として、地方の自立の形として道州制を打ち出しております。ことしの6月には政府・自民党の道州制調査会は、8年から10年後に道州制に完全移行するという中間報告をまとめております。
  道州制とは、簡単に言いますと、都道府県単位をなくする、青森県というくくりがなくなるということです。そして、州を設置する。今の現状では東北州、北東北3県州という案がございますが、州に集約されていくということでございます。そして、都道府県の事務を大幅に市町村に移し、国の出先機関をできる限り道州に移すということであります。事務の移譲に伴い、財源も国から州に移すといったものであります。道州制には日本全体を元気にする力があると、バルーンを打ち上げておりますが、果たしてそうでしょうか。私は懐疑的です。ていのいい地方切り捨てに聞こえてなりません。財源確保ができる大都市圏では道州制の恩恵を受けることはあるでしょう。しかし、我々の住む東北は貧しい県が多く、道州制に移行がなされても、過疎化が進み、財源の確保もままならず、州自体の経営が成り立たなくなっていくように思われます。
  青森市という単位は残りますが、ほかの地方自治体との都市間競争はこれからますます激しくなると予想されます。道州制に本当に完全移行するかどうかは、これからまだ議論の余地がございますので、確定事項ではございません。しかし、そうなることを想定して自治体経営はしていくべきであると考えます。
  中央大学の佐々木信夫教授は、地方分権は自治体の自己決定領域を大幅に拡大する改革だ。基本的に自己努力が求められる。成功する自由と失敗する自由をあわせ持つ改革である。自治体経営は民間企業に限りなく近い経営感覚が要求されるとおっしゃっています。これから起こり得る大きなうねりを見据え、青森市も自治体経営という観点から、戦略的に施策を打ち出していくものと思います。さまざまな方法があると思いますが、まずは財政を立て直していかなくてはなりません。
  本市は、現状では地方交付税の交付を受けない不交付団体、これを目指すことは現状では難しいと思われます。企業立地を促すとか、それから、人口をふやすといった施策をすることもあるでしょう。しかし、青森市は産業基盤が脆弱だと言われております。私は、リアクションが一番早い観光をツールとして外貨の獲得をしていくということを模索していくべきではないのかと考えております。地元にお金が落ちる効果が一番あらわれるのではないでしょうか。青森県は県外から外貨を獲得する施策を打ち出しております。農林水産業やローカルテクノロジー、こういった分野では、その努力の結果があらわれてきております。
  外国からの外貨の獲得をまず展望してみます。最近のアジア情勢では、中国が北京オリンピックを控え、物すごい勢いで経済発展をしております。そして、産業の構造改革が進んだインドもまた経済発展をなし遂げました。中国領に戻ったマカオのカジノでの総売り上げが、昨年、アメリカのラスベガスを抜いているという状況もございます。グローバル化が進む中、アジアの中の日本、そしてその日本の中での青森県、青森県内での青森市といった位置というものをしっかりとつくっていかなくてはならないと思います。青森県は三方を海に囲まれてすばらしい観光資源に恵まれております。その中心都市が県都青森市であります。私は、県とタイアップしながら、外国からの観光客をより多く呼び込むことで、外貨を獲得して顕著な経済効果を上げていくべきと考えます。
  そこで、まずはお伺いいたします。
  本市が行っている現状での外国人誘客対策の概要をお示しください。
  以上2点、一般質問をさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

◯教育長(角田詮二郎君)議員の本市の小・中学校におけるキャリア教育の取り組みについての御質問にお答えいたします。
  次代を担う子どもたちが望ましい勤労観や職業観をはぐくむようキャリア教育を推進することが求められております。キャリア教育は、学校の教育活動全体を通じて、児童・生徒の発達段階に応じ、小学校の段階から組織的、系統的に推進していくことが必要であります。そのことから、各学校におきましては、各教科、道徳、特別活動及び総合的な学習の時間において、その指導に取り組んでおります。例えば社会科の授業におきましては、地域の生産や販売にかかわる人々の仕事の工夫や労働者の権利、義務を理解できるよう指導したり、道徳の授業におきましては、勤労のとうとさや意義の理解、さらには奉仕の精神を持って、公共の福祉と社会の発展に努めることの大切さに気づくような指導に意を用いております。
  また、特別活動や総合的な学習の時間におきましては、職場体験、保育園や福祉施設等への訪問による福祉的体験、地域清掃等のボランティア活動、米や野菜の栽培などの勤労生産的体験、職業講話を開講するなど、地域の特性や人材を生かした多様な活動が行われております。
  特に近年におきましては、栽培活動で育てた作物を直接販売する売り子体験や、インターネットを通した販売体験、また、ジョブカフェ訪問による職業適性診断や、事業所と連携したワークショップの開催など、例えば先ほど議員、御紹介の青年会議所と連携し、キャリア教育にかかわる独自のプログラムによるワークショップを取り入れる学校もあり、体験した子どもたちからは、いろいろな職業の特徴がわかった。自分の性格を見直すきっかけとなった。今は、好きなことを一生懸命頑張ることが大切だと思ったなど、将来に向けての前向きな感想が出されております。
  教育委員会といたしましては、キャリア教育を推進するに当たって教員の資質向上が肝要であることから、これまでも社会体験研修講座において、教員の社会的視野を広げることや、特別活動研修講座において進路指導を取り上げるなど、キャリア教育に関する研修の充実に努めてまいりました。
  今後は、キャリア教育の一層の推進を図るため、1つには、働くということの持つ意味を明確にし、実際に働いてみることにより、充実感や役割意識を実感すること、2つには、どのような職業があり、それぞれにどのような特徴があるのか、また、どのような資質が求められるかを知ること、3つには、自分にはどのような資質があるかを知り、自分の人生の中に職業をどのように位置づけたいかを明確化することの3点を学校訪問等の際に教員に対し指導、助言することとし、これらのことを通して自分の可能性に気づき、みずからの意思で自己の人生を方向づけ、社会の一員として目標実現に向かって力強く歩むことができる子どもの育成に取り組んでまいります。

◯経済部長(澤田幸雄君) 観光行政についての御質問にお答えいたします。
  外国人誘客対策につきましては、国では、平成22年度までに外国人観光客数を1000万人にすることを目標に、平成15年からビジット・ジャパン・キャンペーンを実施しているほか、県におきましても、国際定期便やチャーター便の利用促進及び外国人誘客を目的とした観光PRなどを実施しております。本市におきましても、外国人観光客が訪れることにより、宿泊費や飲食費、お土産代などのいわゆる観光消費という経済効果が得られますことから、外国人観光客の誘客に積極的に取り組んでいるところであります。
  具体的な事業といたしましては、青森空港との通年定期国際路線が就航しております韓国を主軸にした外国人誘客対策として、平成16年度から韓国インバウンド誘客対策助成金制度を設け、本市への誘客とともに宿泊者数の増加を図っております。この事業は、同定期便を利用し外国人が本市に宿泊する旅行商品を販売した旅行エージェントに対し、その泊数に応じて1泊当たり3000円を助成しているものであります。その結果、助成制度を実施する前の平成15年には3000人弱であった本市韓国人入り込み数が平成18年度には5000人強に増加したところであり、平成18年3月に同定期便が週3便から週4便に増便となった1つの要因であると考えております。
  また、台湾人観光客につきましても、平成18年の本市への入り込み数が約1万人を数え、今や本市を訪れる外国人観光客の約30%を占めており、より一層の誘客を図るという観点から、本年10月には、本市の経済活性化に向けた交流を促進するため、市長みずからが台湾を訪問し、台湾行政院交通部観光局を初めとする関係機関や旅行社において、温泉、樹氷、紅葉、新緑など四季折々の青森市の観光資源を写真とポスターで紹介してきたほか、果物好きの台湾の方々に青森リンゴのおいしさをPRしてきたところでございます。
  さらに、青森港の旅客船向け桟橋の整備を契機に、外国クルーズ船の寄港を誘導するポートセールスを、当面米国の船会社を対象に行っております。
  いずれにいたしましても、3年後に迫りました東北新幹線新青森駅開業に伴う高速交通体系の整備により、さらに観光客が訪問しやすい環境が整いますことから、今後も青森の魅力を積極的にPRし、国内外を問わず、誘客促進を図ってまいります。

◯7(中田靖人君) 御答弁ありがとうございました。
  まずはキャリア教育に関してであります。御答弁の中で、キャリア教育を推進していくに当たって、教員の資質向上が肝要であるというお話がございました。3点を重点的に教員に指導助言をするということでございます。キャリア教育を推進していただくということでのお話でございましたので、大変ありがたいなと思いますが、実際、現場のさまざまな先生方からもお話を聞いてみますと、多忙であるというお話を聞きます。資質向上に向けて、先生方にも今以上の負担がかかっていくというふうなことになるのかと思いますけれども、私、先ほど自分の話の中でもさせていただきましたが、県外から専門の方を呼んで、そのプログラムを私も経験させていただきました。これは、川崎市に本拠があるNPO法人で、キーパーソン21という団体でございます。この神奈川県の川崎市にある団体が平成17年に経済産業省から地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクトというモデル事業に選ばれて、そして日本全国いろんなところでこのプログラムを展開している実績があるところなんですが、ほかにもこういった形で、いろんなスキルを持っている団体が日本各地にございますので、そういった専門分野でプログラムを持っているところを招聘して、そして学校教育の現場に取り入れていくということもチャレンジしてみてもいいんじゃないのかというふうに考えました。段階的に取り入れて、子どもたちの職業意識の啓発を促す教育にも何とか力を注いでいただきたいと思います。要望とさせていただきます。
  次に、外国人の誘客対策に関してでありますが、青森市が打ち出した施策が成果を上げているということは、御答弁いただいたお話の中でわかりました。韓国と、そして台湾に照準を絞って、戦略的に誘致活動をしているということでございました。これから富裕層がふえてくるほかのアジア地域、中国であるとか、先ほどお話ししましたインドであるとか、そういったところでも富裕層が大分ふえてきておりますので、こういったところへの観光PRというのもされてはいかがかと思います。特に県は大連の方とも友好協定を結んで、経済から何から、さまざまな交流を図っておりますので、そういった点では、県とタイアップしながら観光の誘客活動をされていくということも大事であると思います。
  もう1つ、これは私からの提案でありますが、実は来年、日仏修好通商条約締結150周年ということがございます。来年でちょうど150周年、日本とフランスの間で修好通商条約を結んでの記念イベントがある。これは国レベルでのことになりますけれども、そういったイベントがございます。何で遠いフランスなんだというふうに思われるかもしれませんけれども、私は、日本とフランスの通商条約の記念式典でありますから、国レベルでの行事になりますけれども、国策のエネルギー事業を有している青森県と、それからフランスとの密接なつながりを考えてみるときに、将来的にはフランス人技術者の定住地をこの青森市に持ってくるとか、そういった戦略を考えて、来年の記念イベントを契機として、今から戦略的に手を挙げていくことも1つの施策になるのではないかと思っております。
  2010年には新幹線が開通して、そして青森空港はCAT-III、カテゴリーIIIへと昇格がなされております。高速交通体系が整備されて、この青森市は、そういった点では青森県の中心の県都でありますので、戦略的な売り込みをして、フランスとの国際交流ということも絡めながら継続して活動していくことによって、将来の宝となり得る外国の方の定住地ということで青森市が選ばれるということも考えられるのではないのかと思っております。
  また、先般の議会でも、9月議会でうちの会派の丸野議員もお話しされておりましたが、国際芸術センター、ACACの活用を考えても、芸術の国フランスというブランドをこの青森市に呼び込むということはプラスになると思います。日本の芸術や文化をフランスは大変高く評価しているという事実もございます。ポップカルチャーと言われるアニメとか、それから、いわゆる漫画、こういったものが早くからフランスでは注目されておりました。ヨーロッパ最大規模のイベントもフランスでは開催しております。そして、日本国内とフランス国内での姉妹都市締結をしているのは、実に48カ所ございますが、残念ながら青森県内では、まだ1カ所もフランスと姉妹締結をしているところはございません。将来的には、そのあたりも青森県初の姉妹都市締結とか、そういった経済、それから観光といったところでの交流を図りながら交流を深めていくということをしていってもいいのかなと思います。
  以上、意見、要望として終わります。

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